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勘弁してよ!財布を拾ったら泥棒呼ばわりされた日  
2017年07月26日

勘弁してよ!財布を拾ったら泥棒呼ばわりされた日  

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交番に向かっていたら

とんでもない目にあいました。
先日の昼間、商店街で財布を拾いました。分厚く膨らんでおり、沢山入っていそう。中を見ていいのか、見るべきなのか。商店街を出れば交番があります。下手に中身を確認したりしない方が良さそうだと思い、そのまま届けに行こうと歩き始めました。

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オバサンがダッシュで

財布を手に持ったまま歩いていると、向こうからダッシュで駆けてくるオバサンが目に入りました。たぶん持ち主。私もよかったよかったと安堵し、焦った表情でこちらへまっしぐらに向かってくる彼女に会釈しました。

泥棒!泥棒!

ところがですね、その直後、オバサンは「泥棒!泥棒!」とわめき始めました。もうびっくりです。目が点です。

「拾ったんですよ」と財布を差し出すと「あんた何考えてるの!」とすごい見幕でなじられました。

「誤解です。交番に届けようとしてたんです」

いくら言ってもオバサンは興奮状態で聞く耳を持ちません。

とりあえずファッションチェック

周囲の視線が集まっているのも分かりました。最初にキレられた段階では「このババア」とムカッときたのですが、この時点では「最悪。まずいことになった。どうしたら解放してくれるんだろう」と一刻も早くこの勘違い思い込みオバサンとさよならしたい気持ちでいっぱいでした。

警察、警察と口走るオバサン。周りでスマホを耳にあてている野次馬もいる。もしかして通報されているんじゃなかろうか。

どうすべきなのか、すぐに整理できず、頭の中が真っ白になりかけた私はこの時、全く関係ないことに気を取られていました。

オバサンが着ていた真っ黄色のTシャツです。胸のあたりには「Angel」の文字。オバサン、年は60歳ぐらいでしょうか。どこで買ったんだろう。なぜこれを選んだろう。Tシャツの下には赤の長袖Tシャツを着込んでいる。原色に原色かあ。よく見たら福島瑞穂に似ているなあこのオバサン。何かジワジワ来る…

交番に行きましょう

「何考えてるの?どこで盗ったの?」。

しつこくまくし立てる声に、オバサンのファッションチェックをしている場合ではなかったことを思い出しました。ここで言い争っても不利になりそうだし、なじられているだけでどんどんまずいことになっていきそうな気配。私は「とりあえずそこの交番に行きましょう」と提案しました。

「あなたそれでいいの?分かった。いいのね」と念を押すオバサンに「いいですよ」と答えて交番に向かいました。

どう言えば、このオバサンと警察に信用してもらえるのか。ありのまま説明するしかないけど、大丈夫だろうか。などとあれこれ考えているうちに交番が見えてきました。

分かった。もういい!

「ちょっと待って」とオバサンは立ち止まり、財布の中身を細かく確認し始めました。

「何も盗ってない?」
「もちろんです。中身も見てないです。そのまま届けようと思ってました」

興奮状態も脱したのか、思案顔になったオバサンがこう聞いてきました。

「あなたどうするの?」
「何も盗っていないのも確認してもらったようですし、財布を拾って届けようとしていたら泥棒と決めつけられて困っている。ありのままを話します」

「分かった。もういい」

こちらが次の言葉を発するよりも早く、オバサンは小走りで去っていきました。

お礼は言えないにしても謝罪もなし。どういうメンタリティーなのでしょう。「クソババア!」。口に出すと負けのような気がして、心の中で叫ぶだけにしました。

警察に行っていたら?

私も頭に血が上りやすい方です。公衆の面前で泥棒呼ばわりされ、はらわたが煮えくり返りそうになりましたが「Angel」Tシャツのおかげで泥沼の言い争いにならずにすんだような気がします。とりあえずどこかで一息つこうと思った時に、口の中がカラカラになっていることに気づきました。オバサンのペースに引きずり込まれないようにと気を付けていたのですが、体は正直。なんだかんだ自分もかなり焦っていたようです。

こういう場合、警察に行ったとして「拾って届けようとしていた」と言って信じてもらえるものなのでしょうか。「盗むつもりだったんじゃないのか」などと問い詰められたら、いくら否定しても客観的な反証材料がないわけで、正直、勝ち目があるのか不安もありました。だからオバサンのことを許し難いと思いつつも、交番に行く前に冷静になってもらって、ほっとしたのも事実です。

財布を拾った思い出

人生で財布を拾ったのはこれで2度目。最初は高校時代の話。友達と2人でぶらぶらしていた時に財布と翌日搭乗予定の航空券が入った封筒を拾いました。中身を確認すると連絡先が分かる何かがあったので、すぐに電話をして学校の近くのショッピングセンターで待ち合わせました。

今でも覚えているのは、お付きらしい若者と一緒に真っ赤なスーツの小柄なオジサンが待っていた時の衝撃です!一目で堅気ではないと分かる出で立ち。友達と「まさかあれ?」「あれしかいない」「どうする?」とささやき合っていたら、待ち合わせ相手が我々だと気づいたオジサンに手招きされました。封筒を渡してすぐ帰ろうとしたのですが、メシをおごると言って譲らず、ショッピングセンターのレストランでステーキ定食をごちそうになりました。赤スーツのオジサンは我々のぎこちない状態を察し、料理が揃うと「これで払ってな」と封筒を置いて帰って行きました。確か支払いを済ませても2万円ぐらい余ったので、ありがたく友達と分け合いました。

モヤモヤは晴れず

こういうこともあれば、よかれと思ってしたことが報われないこともある。それもまた人生なのか。あれこれ書いてみたけれど、もやもやした気分はまだ残ったまま。やっぱり「クソババア、いい加減にしろよ」ぐらい言えば良かったでしょうか。いやいやそんなこと思ったらダメですね。そんなことをしていたら因果は巡り、きっとまたどこかで何かの拍子に濡れ衣を着せられてしまいそう。

ただ私は今後、落ちている財布を見つけても怖くて見て見ぬふりをすると思います。この日は、ものすごく疲れてなかなか眠れませんでした。
タグ:冤罪

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posted by ゆうさく at 17:01| Comment(0) | 暮らしその他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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